美しいメロディの歌とともに奏でられる白血病のケイトを取り巻く物語が心に沁みる。
平たく言えばPVと同じ効果を狙った演出だけれど、これがまた効いていて泣かせる。
最後のどんでん返しも、かえってケイトの闘病での孤独感、疲労感を際立たせ、見るものに訴えかけてくる。
ただ、同時に子供っぽい考え方の甘さ、仰々しさも浮き立たせたような気がしたのは少しいただけなかった。
終盤、母親を少し安易に悪者扱いしているようなところも前半の描写と少しちぐはぐ。
いかにもアメリカらしい即物的な発想、日本人的な甘えを許さない自立した家族関係が映画全体のあちこちに見え隠れして違和感も覚えるが、最後は家族のつながりという万国共通の発想も出てきて一安心した。