今や古典として君臨する「エクソシスト」をさしおいて、今更これを焼きなおすことはしないだろうと踏んで見に行った。
ところが、実話を基にしていると言う触れ込みだが、テーマ自体があまり現代的でないので、素直に映像化するとどうしても既視感のある絵の連続になってしまっている。
特に現実的でもない、いわゆるキリスト教もののホラー映画となんら大きな違いは感じられなかった。
この映画のもっとも大きなテーマだったと思うのだが、精神病との違いに明確な定義を提示をせず、観客を納得させずに物語を展開しているところはいただけない。
目新しさはなく、こちらの認識を改めさせてくれるようなこともないままだったのは残念。
結局のところ、すべてアンソニー・ホプキンスだのみの映画。彼のアイドル映画みたいになっている。