ビクトル・ユーゴー原作のあまりにも有名な作品のミュージカル映画化。
多くの人がこれとは知らずとも、一度は聞いたことのある物語だろう。
パン1つを盗んで19年間牢獄に入れられていたジャン・バルジャンは仮釈放のときに司祭から銀食器を盗み警察に捕らえられるが、司祭の大いなる愛に触れ、生まれ変わることを誓う。
後に名を変え工場経営者となり、市長にまでなったジャン・バルジャンは彼を執拗に追うシャベール警部と再び会うこととなる・・・
ビクトル・ユーゴーの傑作は見る者に人が生きる意味を問い続け、愛の空しさと無償の愛の尊さを訴える。
ジャン・バルジャンがその罪を償い、懸命に生き抜いた先に訪れる祝福によって浄化される姿に魂を揺さぶられる思いがする。
でも、映画の作りとしては、ひたすらアップでせまり、緩急つけない冗長な展開に辟易させられたのは残念だった。