ハンニバルが「ハンニバル」になったきっかけを描いた作品。
「カニバリズム(人肉嗜食)」をどのようにして彼が身につけたかといったことに触れているが、映画に描かれているような経験故にそのような異常性を身につけたなどとは到底思えなかった。
この作品は彼の単なる復讐劇であり、アンソニー・ホプキンス演じたハンニバルには繋がっていくことは想像できない。
そういう意味で説得力のない作品だった。
リトアニアから脱出してフランスにたどり着いたハンニバルと出会うのが日本人というのも安っぽいこじつけのように思えてならない。
戦後間もないフランスの大邸宅で(敗戦国の人間である)日本人が堂々と生活できたのだろうか。
原作は読んでいないので、映画だけを見ての感想だが、どうも単に出来合いの映画に成り果てているように思える。